親の職業 | 気まぐれスナフキン

親の職業



ボクは小さい頃から、あまりこだわらない性格というか


冷たい言い方をすれば、他人に興味がない性格。


自分から話しかけて誰とでもすぐに友達になるし、


友達は大事にするんだけど、


相手がイイ奴だとか悪い奴だとかそういうことには興味がない


うちの親についてもそうで、


ボクは親の歳も知らなかったし、誕生日も職業も知らなかった。


(実は今でも歳と誕生日知らないけどww)



で、別に知らなくていいやって感じで日々生きてたんだけど


ある時、学校の作文で親の仕事について書かなきゃいけなくなった。



(職業・・・ボク親が何やってるか知らないしなぁ・・・


普通のサラリーマンっぽいけど・・、何してる人なんだろう・・


さり気に母親はマンションの管理人やってるし・・


もしかして親父は凄い人なのか?


住人はボクを見かけると必ず挨拶してくれるし・・・


あれ、もしかして結構恵まれてる?


確か生命保険にめっちゃ入ってるな


この前もし俺が死んでもお前達が遊んで暮らせるだけの


金が余裕で入ってくるって言ってたし・・。


そんなに入ってて保険金殺人とか計画されないのかな・・。


でも、暮らしはわりと普通だしなぁ・・・・。


あ・・・、そういえば昔からうちは何故かサランラップを


箱単位で大量に貰ってくるけど、もしかして会社の在庫か?


親父がサランラップ作ってたら嫌だなぁ・・・


引越しの挨拶とかの時に

「粗品ですが・・・」

ってサランラップ渡された時に

「父さんが丹精込めて作ったサランラップを粗品って言うな!!」

とか絶叫しちゃいそうだよ・・・。


そんな悲しい子供にはなりたくないなぁ・・・・)



結局、いくら考えても親の職業を知らないと書きようがないので


夜、親父に質問してみた。




「父さん、あのさ、父さんって何してる人なの?」



「・・・・・・・・・・・・・・・」



親父は黙って部屋を出て行ってしまった。


(なんで黙るんだよ・・・・・


もしかして子供に言えないようなやましい仕事してんのかよ。)


しばらくして親父は戻ってきた。


片手に何故かゲームボーイ(初代)を持ってきた。


そして静かに口を開いた。








「父さんはね、このBボタンとか作ってるんだ。」










「・・・ふ~ん・・・」







とりあえず、作文を書くと言って自分の部屋に戻った。








Bボタンだけかよwww


Aボタンも同じ形なのに!


しかも作文書きにくすぎだよwwww


うちの父さんはBボタン製作者なんて書いたら


きっとボクのあだ名Bボタンになっちゃうよwww



結局、作文は


「子供には子供の事情があるんです。深いことは聞かないでください」


と書いて出しました。


今でもゲームやろうとする度思い出すねwww


だからあんまりゲームしない子供になったんだと思うw


歳をとってもBボタンを見たら父さんを思い出すんだろうなぁ・・


なんかすごくイヤwww